目黒不動の本堂

江戸五色不動巡り(前編)

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江戸五色不動(ごしきふどう)とは、東京にある目黒不動、目白不動、目赤不動、目青不動、目黄不動というお不動さん達につけられた名前です。

この五色は青・白・赤・黒・黄を表し、それぞれ東・西・南・北・中央に対応しています。この色と方向が御利益に深く関わるという考え方は、すべての物が 木・火・土・金・水の五つの要素から成るという古い陰陽五行説に由来するものだそうです。例えば、日本の古い習慣、物忌みや 方違えなども 実はこの考えから出ているそうです。つまり、この5種類のお不動様が東京の要所を守っているそうなんです。面白いですね

さて、その五色不動は、明治以降の廃寺、統合などで所在地を移動させつつ現在も東京に存在しています。今回はその5色のお不動さまを2回に分けて御参りしました。

 

五色不動地図3

江戸五色不動めぐりマップ

1、目黒不動

最初に訪れたのは目黒不動です。関東最古の不動霊場で、行楽地としても多くの参詣者を集めているお寺です。

名前の由来がある山手線の目黒駅から向かうことも出来ますが、歩くとかなり距離があるので、僕は東急目蒲線の不動駅を利用しました。そちらからですと徒歩10分で、目黒不動の入口、朱塗りの仁王門前に到着することができました。

仁王門は、三門一戸の楼門で、左右に金剛像が安置されている立派な門でした。それをくぐると、広い境内が広がり、目の前には石灯籠に導かれた参道が石段まで延びています。その先には朱塗りの本堂がそびえ、その途中には、幾つもの堂宇が建ちならび、様々な不動明王も祀られていました。その山の傾斜をも利用した境内の造り方、見せ方、すべてが貫禄たっぷりで、都内屈指のお不動様という評判に納得です。

あちこち見てみたい浮ついた気持ちを抑えながら、まず最初に、本堂へ向かいました。不動明王像は残念ながら秘仏(12年に1度、酉年に開帳)で拝観できませんでしたが、その裏にある露座の大日如来像が見れますので、そちらだけでも大満足です。というのも、大日如来というのは密教の中心仏で、不動明王の本地仏にあたる仏様なんです。その仏様が露仏として、刻々と変化する風景を背に座ってらっしゃる様子は素晴らしかったです。目黒という都会にこうゆう空間があるとビックリしてしまいます。

出 口に向かいながら境内にある、阿弥陀堂、地蔵堂、観音堂、役行者窟などをそれぞれ拝観して回りました。丁寧に見てるだけでアッという間に時間がたっ てしまいますが、境内に備え付けられたベンチには、僕と同じように長時間のお寺拝観を楽しむ老夫婦や家族連れが多く見受けられました。現代でもこのお寺が 行楽地としても利用されているのが伝わってきて嬉しくなってきます。

ちなみに僕の訪れた時の一番人気の仏様は、石段脇にあるみずかけ不動様でした。大勢の参拝客が集まり、柄杓でお不動さんに水を掛け、願をかけていました。

 

[山号寺号] 泰叡山 龍泉寺 (天台宗)
[所在地]  東京都目黒区下目黒3-20-26
[アクセス] 東急目蒲線『不動前駅』より徒歩10分

 

目青不動 本堂前

目青不動 本堂前

2、目青不動
( 秘仏であり非公開)

次に向かったのは目青不動です。三軒茶屋には何度となく来ていますが、こんな 繁華街に目青不動があるとは思いもよりませんでした。三軒茶屋にあるキャロットタワーからは目と鼻の先、世田谷線の三軒茶屋駅からは徒歩1分もかからない 場所にありました。こんな場所に聖地があるんですから、五色不動をめぐりながら、東京の新たな魅力も発見しているようで楽しくなってきます。

お 寺に到着すると、入口は石標だけの山門でした。うっかりすると公園の入り口と間違えてしまうようなたたずまいです。中はすぐに参道になっており、右手に駐 車場、奥手には不動堂が見えました。本堂はその隣で、そこには恵心僧都源信の作と伝わる阿弥陀如来が祀られていました。都心にもこんな場所があるんだなぁ と思いながら、御参りをしていると、遠くからガタンゴトンと世田谷線が走り抜ける音、近くからは近所の子供たちの笑い声が聞こえてきました。とても良い雰 囲気だと思いました。

 

[山号寺号] 竹園山 最勝寺 教学院 (天台宗)
[所在地]  東京都世田谷区太子堂4−15−1
[アクセス] 東急世田谷線・田園都市線 三軒茶屋駅 5分

 

後編へ続く 

 

 

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安部邦治 (kuniharu abe)
webマガジン『tram』編集長。都電が大好きでNY留学中に制作した映画「Response」は、都電の映画。公益財団 川喜多記念映画文化財団で勤務の後、現在は某ストックフォト会社の海外アーカイブ担当。趣味は囲碁、登山、週末を利用したパワースポット巡り。
安部邦治 (kuniharu abe)

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